[健康長寿コラム第8回] コミュニティとのつながりを強める共食:誰かと一緒に食事をすると、どんな良いことがある?~共食の効果について紹介~
【いちやま健幸倶楽部より】健康長寿の社会づくりを目指して、「いちやま健幸プロジェクト」を実施中です!この連載コラムでは、皆さまの食生活等に活かせる情報を発信していきます。
皆さんはごはんやおやつを“誰かと一緒に”召し上がっていますか?誰かと一緒に食事をする「共食」は健康にとっても重要な社会活動の1つであることが分かってきました。
共食の頻度が低い人は、体重減少するリスクが高いと言われています 1)。
さらに体重減少は高齢者において重要な健康問題の1つであり、死亡リスクの上昇と関連することが明らかとなっています 2)。
共食の機会を有することが健康状態の維持に有益である可能性があると言われています。では、共食をするとどんな良いことがあるのでしょうか。
★誰かと一緒に食事をすることで食欲が増進し、結果的に食べる量が多くなり、栄養状態の悪化を防ぎ、フレイルなどの予防につながります 3)。
★社会的な交流により楽しい時間を過ごすことで、精神的・心理的な健康を維持・改善する可能性があると言われています 4)。
誰かとの食事を心がけることで心身ともに健康になれるなんて一石二鳥ですね。ぜひ、皆さんも共食の回数を意識してみましょう。
1. It’s me! いちやま 今回ご紹介するいちやまマートの商品は・・・
毎食の共食がなかなか難しい方は、間食の時間を利用して、お菓子とお茶で誰かと一緒にホッと一息入れてみてはいかがでしょうか。楽しく食べる時間を作るお供に…。写真下のリンクから、美味安心オンラインショップでお買い求め下さい。
2. 引用文献
1. Kusama,T.,Kiuchi,S.,Tani,Y.,Aida,J.,Kondo,K.,Osaka,K. The Lack of Opportunity to Eat Together is Associated with an Increased Risk of Weight Loss Among Independent Older Adults: A Prospective Cohort Study Based on the JAGES. Age and Ageing. 51(3): afac022. (2022) doi:10.1093/ageing/afac022. https://doi.org/10.1093/ageing/afac022.
(tohokuuniv-press20220311_02web_eat.pdf)
2. Alharbi TA, Paudel S, Gasevic D, Ryan J, Freak-Poli R, Owen AJ. The association of weight change and all-cause mortality in older adults: a systematic review and meta-analysis. Age Ageing. 2021 May 5;50(3):697-704. (https://academic.oup.com/ageing/article/50/3/697/5958501?login=false)
3. Higgs S, Thomas J. Social influences on eating. Current Opinion in Behavioral Sciences. 2016;9:1-6. (https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S235215461500131X?via%3Dihub)
4. Vailas LI, Nitzke SA, Becker M, Gast J. Risk indicators for malnutrition are associated inversely with quality of life for participants in meal programs for older adults. American Dietetic Association. Journal of the American Dietetic Association 1998; 98(5): 548-553. (https://www.jandonline.org/article/S0002-8223(98)00123-0/abstract )
●この記事の執筆者
山田里穂(やまだりお)
管理栄養士/調理師
保育園給食栄養士、管理栄養士養成大学の助手を経験。
現在は、栄養士・管理栄養士向けの専門書・実務書などを扱う出版会社で編集を担当。
●この記事の監修者
五味達之祐(ごみたつのすけ)
研究員/管理栄養士
東京都健康長寿医療センター研究所自立促進と精神保健研究チーム
地域での公衆栄養活動・研究の経験を通して、高齢期の方の誰もが健康になれる食環境づくりのための研究を実施している。
(研究者情報:https://researchmap.jp/t-gomi)