【いちやま健幸プロジェクト】 10の食品をチェック!食品摂取多様性でフレイル予防 イベントレポート(3)

【いちやま健幸プロジェクトからのお知らせ】 2024年12月10日に、山梨県甲府市にある、かいてらす(山梨県地場産業センター)で、「いちやま健幸プロジェクト」の健幸チェックと講演会のイベント「お達者健診PLUS 講演会」が開催されました。

今回は、その模様のレポートの後編、引き続き講演会で話された、フレイル予防の食生活についてお届けします。

あなたの食品摂取多様性は?

高齢期の痩せ過ぎやダイエットは、フレイル(加齢に伴う心身の衰え)を引き起こし、運動機能の低下や介護が必要な状態に陥るリスクが高まります。これを予防する食生活について、東京都健康長寿医療センター研究所の五味達之祐さんが講演で説明しました。

まず、普段の食事のバランスをチェックしていくことが大切です。以下の品目について、1週間の食事をふり返り、「毎日食べている=1点」として、カウントしてみましょう。

  1. 魚介類

  2. 油脂類

  3. 肉類

  4. 牛乳

  5. 緑黄色野菜

  6. 海藻類

  7. いも

  8. 卵類

  9. 大豆・大豆製品

  10. 果実類

7〜10点が高い / 4〜6点が中 / 0〜3点が低い、となります。

こうしてみると、意外と毎日丸がつくものを多くするのは簡単ではないですよね。この食品摂取多様性が、フレイルと関係があるそうです。

ここで、健幸チェックの種目の中の握力との関係を例に挙げます。食品摂取多様性が低い人が握力低下する可能性を1としたとき、中の人は0.6、高い人は0.43と、握力低下の可能性が低減されていることが研究で示されているそうです。

また、口腔機能が弱くなると、栄養素の摂取量が少なくなるという研究があります。よく噛めないグループは、噛めるグループに比べて、穀物や調味料が多くなる傾向、タンパク質、脂質、鉄、ビタミンA、ビタミンCといった栄養素が低くなる傾向があるという研究が紹介されました。

フレイル予防と関連がある、食品摂取多様性を高める食生活が、健康寿命をより長くすることにつながる可能性が説明されました。

毎日チェックすることで大きく向上する

では、食品摂取多様性を向上させるにはどうすれば良いでしょうか。五味さんに聞きました。

「食品摂取多様性を高めるには、毎日のチェックが効果的です。東京都墨田区に済む方を対象に行われた研究では、食品摂取多様性のチェックをしたことがある人たちは、したことがない人たちに比べて、食品摂取多様性が大きく向上したと報告されています。

今日はこれを食べた、というものをチェックしていくことで、食品摂取多様性を高め、フレイル予防につなげていけると良いですね」(五味さん)

また食品多様性と相関があるのは、スーパーなどへの距離や、人とのつながり、良い習慣を持っている人が周りにいるか?と言った社会的な要因も、関係しているそうです。

今回参加した方からは、

「身体能力が落ちていてハッとした」

「自分では気づかないことを、チェックで知り、改善方法が分かった」

などの感想が寄せられていました。

多くの皆様が、イベントをきっかけに、健康的な食生活で、健康寿命を延ばす習慣に向けた生活改善に取り組まれることと思います。

いちやまマート、いちやま健幸プロジェクトも、精一杯、皆様のフレイル予防を食生活からサポートしてまいります!

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