#いちやま四姉妹 農家訪問 第6回 | 200年以上前からこの土地で作られてきた!甲斐市西八幡の特産品『やはたいも』
みなさんこんにちは、いちやま四姉妹のやまめです!
第6回となる農家訪問企画ですが、今回は山梨県の甲斐市西八幡地区にやってきました。お話をお伺いしたのは三井正秀さん。この八幡地区(旧竜王町)の特産品、「やはたいも」を栽培しています。
やはたいもは通常の里芋と比べて粘りが強いのが特徴で、その美味しさからいちやまマートの従業員にもファンが多い品種です。なんと200年ほど前、江戸時代からこの地区で栽培されてきた、とっても歴史のある野菜なんです!
三井さんに「やはたいも」の美味しさのワケについて、お伺いしました!
釜無川の氾濫によって出来た最適な土壌!適地適作での栽培
一歩踏み入れると土はふかふか、さらさらとした印象。
その昔、ここ甲斐市を流れる「釜無川」が何度も氾濫をしたことにより、こうした砂地の土壌が出来上がりました。水はけが良いのが特徴で、やはたいもづくりにとても適しているそうです。
三井さん「「やはたいも」にも種類があって、この畑で作っているのは『土垂(どだれ)』という品種です。他にも数種類ありますが、丸く実る芋が多いのですが、どだれは細長く育ちます。
形から丸みのある品種を選ぶ方も多いですが、食味ではどの品種にも負けない美味しさですよ。」
毎年同じ畑では作れない?生産出来る数が限られた貴重な野菜「やはたいも」
取材を通して知ったのですが、この「やはたいも」、「*連作障害」が起きやすいとのこと。
*連作障害…同じ畑で毎年同じ作物を続けて作ると生育が悪くなる状態のこと
「やはたいも」を育てた畑はおよそ3~5年ほど間を空けて畑を休ませる必要があり、その間はお米を育てているそうです。お米を育てるために田んぼに水をはることで、土の中の有害な菌も無くなっていくのだとか。
同じ畑で毎年採ることが出来ない「やはたいも」。背景を知ると、とても貴重に感じますね!
収穫体験させて頂きました!
ここで実際に、「やはたいも」の収穫体験をさせていただきました!
鍬(くわ)を使って、芋を掘り起こしていきます。最初は傷をつけないか心配で苦戦しましたが、三井さんからアドバイスを頂きながらなんとか掘り起こすことが出来ました。
掘り返した芋を大きいもの、小さいものと次々と切り離していく三井さん。
三井さん「この大きい芋は『親芋』といって、『種芋』という最初に植えたものから親芋が成長し、そこからどんどん子芋、孫芋、ひ孫芋…と芋が出来ていきます。
商品として一番、価値があるのは孫の芋で、店頭に並ぶのはおおよそ孫芋が多いですね。
一つの種芋から多くの子芋が生まれていくことで、子孫繁栄のシンボルとして縁起の良いものとされているのですよ。」
実は「やはたいも」は栄養価の高い野菜!
里芋は栄養価の高い野菜だということはご存知ですか?「やはたいも」にも、とても体に良い成分が含まれているんです!
三井さん「『やはたいも』には、血中コレステロールを下げたり、血糖値の上昇を抑えてくれる食物繊維や、カリウムという高血圧の予防になる成分が多く含まれています。
また、さつまいもなどの糖分が高いイモ類に比べ、糖分が少なくカロリーが低いため、とてもヘルシーな野菜なんですよ。」
あまり意識してこなかったのですが、美味しくて栄養価の高い「やはたいも」、もっと食べていきたいと思うようになりました!
味噌と相性がいい「やはたいも」
最後に三井さんに、オススメの食べ方を教えて頂きました。
三井さん「煮っころがしで食べるのも、きぬかつぎ(皮をむいて食べること)ももちろん美味しいですが、山梨では昔からほうとうや豚汁に入れるなど、味噌料理との相性が抜群です。手軽に食べられるのは、お味噌汁に入れて食べる方法ですね。」
「やはたいも」について、「食べてみないとわからない、説明しがたい美味しさ」だと語る三井さん。
三井さん「今回掘ったものを是非食べてみてください。
『やはたいも』の美味しさを実感いただくためには、食べてみて頂くことが一番です。
うちで作る芋が一番うまい!という自信を持って育て上げた『やはたいも』、ぜひ皆さんに食べていただきたいですね。」
ということで、三井さんのご厚意で「やはたいも」を頂きました!早速家できぬかつぎ、そしておすすめ頂いたお味噌汁に調理して食べてみました。
ねっとり、それでいてほっくり。たまらない食感です。
実際に食べて、「これは言葉にし難い、説明しがたい美味しさだ…!」と実感しました。
山梨県の八幡地区で栽培される「やはたいも」。食べたことがない、という方にこそぜひおすすめしたい一品です!私もこの冬、お味噌汁にほうとうに、「やはたいも」が欠かせなくなりそうです。
三井さん、今回はありがとうございました!