美味安心試食会 取材レポートNO.1 小田原上蒲鉾
2023年7月27日 甲府記念日ホテル(山梨県甲府市)にて、美味安心試食会が開催されました。
一般応募により100名のお客様が参加され、また4年ぶりの開催ということもあり、大盛況となりました!
美味安心試食会取材レポートでは、いちやま四姉妹のちこり、やまめ、まりねの3人がそれぞれ気になる商品を直撃取材。各々の視点から美味安心商品のおいしさの秘密について取材を行いました。美味安心 取材レポートでは、数回にわたり取材の様子をお届けしていきます!
第1回目は、わたくし四女のまりねがご紹介したいと思います♪
まりねがお話を伺った商品は、創業145年の歴史を持つ 有限会社 山上蒲鉾店さんがお作りになっている「小田原上蒲鉾」!
紅白の2色が展開されている商品です。
私、おやつにちくわをひと袋食べるくらい練り製品が好きなので、こちらの蒲鉾を試食せずにはいられませんでした(笑)
この蒲鉾には「ぐち」「たら」のすり身が使われており、
練り製品に使われがちな添加物である「リン酸塩」を一切使っていないのが特徴です。
リン酸塩には栄養の吸収を邪魔してしまう作用があるといわれていますので、過剰摂取には気をつけなければいけない添加物の1つです。
成分表を見てみてびっくり、原材料が本当にシンプル!
赤い蒲鉾には着色料が使われていますが、植物性の紅こうじ・クチナシから取ったものですので安心して召し上がっていただけます、とのことですよ。
蒲鉾づくりの様子は、なんとVR工場見学で見ることが出来ました。
こちら↓のURLから見学できますので、皆様も是非!
【VR工場見学 山上蒲鉾店 (yorozu-shotengai.com)】
蒲鉾をいただきながら、ご担当の上村さんから
たくさんのこだわりポイントをお聞きしました!
こだわりポイント① 職人の手で確かめる、すり身の状態
山上蒲鉾店さんは、魚を石臼ですり上げることにこだわっています。
フードカッターと呼ばれる機械で混ぜることも可能ですが、それだと「ただ混ざるだけ」になってしまい、いい食感に仕上がらないんだそうです。
石臼ですり上げることにより、魚の繊維が絡み合い、独特の弾力をもった蒲鉾になります。
さらに仕上がったすり身は、人の手で感触を確かめます。
これは、魚の状態によってすり身の状態も変わってくるからだそうです。
こだわり②「寄せ身」により、いつでも同じクオリティを維持
すり身が仕上がったら、木の板に乗せ、蒸す作業に入ります。
しかしその前に「寄せ身」と呼ばれる いわゆる味見の作業が入ります。
小さな木の板にすり身を乗せ、製品と同じように蒸し、蒲鉾の仕上がり具合を確認します。
手間になってしまう作業にはなるので、これを行わないメーカーもあります。
しかしこだわり①でお話しした通り、魚の状態によってすり身の状態も変わりますので、
いつでも最高のクオリティを保つためには必ず味見が必要なんです。
この時点で蒲鉾が硬ければ少しずつ加水等を行い、調節します。
また、すり身の温度にも注意が必要で、
すり身をすり上げる時の温度を約9℃に設定します。
すり上げて約10~15分すり身を置きます(身を落ち着かせます)。
その後、板付け作業に入るのですが、身の状態が良いか確認する為に、
10枚ほど先に板付けをし蒸し機に入れます。そこで綺麗な形にダレていればOK!
続けて板付け作業を行います。
さらに、蒸す際にいきなり熱を加えると、すり身が「立った」状態になってしまうんだそうです。
以下の図の、Aが立った状態。ゴリゴリとした、硬い食感になってしまいます。
正解の状態は、Bの「横に膨らんだ=綺麗にダレている」状態。
しなやかで弾力の良い蒲鉾を作るために、最後まで気は抜けません。
こうしてこだわり抜いて蒸された蒲鉾は冷却・包装され 市場に出てきます。
いかがでしょうか。
私は、メーカーさんによって作られている食品は「機械的に作られている」というイメージを勝手に持っていました。
しかしお話を聞いてみると、まさか毎度職人さんの手により確認作業が入り、味見まで行なっていたなんて本当にびっくりしました…!
ちなみに、蒲鉾の乗っている板は無駄な水分を吸ってくれるので、保存料の働きをしてくれるんだそうです。
蒲鉾をすべて食べきらない場合には、食べない部分は板から外さずに
そのまま残しておくのが鮮度を保つポイントだそうです!
また、板から外すときには 包丁の刃の部分ではなく 背の部分を使うと
身を残さずきれいに外せるそうですよ。